
ウツ病で現在休職中なんだけど、復帰できるのかなぁ?

ウツ病でも転職できるのかなぁ?
こんな不安にお答えします。
✔ 本記事の内容
✔ 本記事の信頼性

・大手メーカーで人事歴21年
・28歳に抑ウツ状態と診断→休職を経てUターン転職
・転職先で人事室長として2,000名超えの採否を決定
→37歳でウツ再発→43歳脱サラ→妻と飲食店経営
この記事を書いている私は大手メーカーで人事歴21年。私自身も28歳の時に抑ウツ状態と診断され、休職しました。その後、29歳で退職してUターン転職し、転職先では人事室長として2,000名を超える採用合否を決定してます。37歳の時にウツ病が再発し、休職と復職を繰り返しました。43歳で脱サラし、現在は妻と飲食店を営んでいます。
私自身も28歳の時にウツを発症し、休職しました。
休職中はこれから先の見通しも立たず、不安だらけの毎日でした。
なので、この記事を読んでいるあなたの気持ちは痛いほど分かります。
安心して欲しいことは、
ウツ病の人でも社会復帰できます。
政府が精神疾患者の雇用を法的に後押ししていますし、復帰のための社会基盤も充実しています。
その上で、復職するのか、転職するのか、それとも違う道を選ぶのか、その判断基準となる材料を今回提示しようと思います。
人間は知識さえあれば、問題解決できます。
その知識を手に入れて欲しいと思いますので、関心がある方は引き続き最後までお読み下さいね。
うつ病の20代が転職前に考えること

ウツ病にかかると不安が襲い、ついつい焦って誤った行動を起こしがちです。
そうならないために、ウツ病の人が転職前に考えることをはじめに解説します。
まずはゆっくり休んで治療に専念する
復職か、退職か、または他の方法を選択する前に、まずはシッカリと休んで治療に専念して下さい。
これからどうするかを考えるのは、その後の話です。
ウツ病=心に傷ができた状態
です。
膝を擦りむいてできた外傷には薬を塗って手当したり、一定期間、傷をガードするなどして傷口に何も触れさせないようにしますよね。
それと同じでウツ病の心の傷は見えないですけど、心の傷が治るまでの間、薬を服用すると同時に、傷口が広がらないようにストレス環境下に身を晒さないことが大切です。
なので、まずは何も考えず治療に専念して下さい。
治療の間は決断しない
ウツ病の治療に専念している時は、絶対に決断をしないで下さい。
ウツ病の時はIQも下がりますし、薬を服用しているため、正常な精神状態で物事を考えることができません。
仮に思考したとしても、まともな決断ができませんし、誤って決断してしまうと人生を棒に振る羽目になる可能性が大です。
ウツ病になる人は往々にして生真面目で、人目を気にする繊細な人が多いので、
「早く職場復帰しないと、他の人に迷惑がかかるのでは…」
「早く復帰しないと、私の仕事がなくなるのでは…」
といった思考に陥り、焦って決断してしまう傾向があります。
私自身も休職中は色んなネガティブな妄想をして、消耗しました。
でも、そんな精神状態で決断しても百害あって一利なしです。
なので、治療期間中に人生に関わる大事な決断は一切しないで下さい。
復職か、退職かを考える
薬を服用すれば、ある程度ウツ病をコントロールできる、あるいは寛解の状態になった時に復職か、転職、あるいは他の選択肢を考えて下さい。
その上で、まずは復職できないかを考えます。
ウツ病の人は大きな環境変化があると、再発リスクが高くなるからです。
まずは仕事や人間関係に大きな変化のない現職復帰を目指した方がいいです。
但し、ウツ病の発症が会社に起因する場合は、その因子を取り除く必要があります。
ウツ病の再発リスクが高くなるからです。
会社でウツ病になる原因は、大きく2つあります。
1つ目の仕事が原因の場合は、本人の能力を遥かに超えるレベルの高い仕事を任され、息詰まりを感じ、膠着状態が長く続く中、自虐的になりウツ病になるケースです。
私がウツ病を発症した原因が仕事に依るものでした。
2つ目の人間関係が原因の場合は、上司や同僚との相性が悪く、回避できないストレスフルな職場環境下で我慢し続けた結果、自己防衛的にウツ病になるパターンです。
私がウツ病を再発した原因が人間関係に依るものでした。
厚生労働省のデータでもウツ病の再発率が高いことが読み取れます。
これはウツ病の原因に対して有効な手立てが施されていないことが考えられます。
- うつ病になり休暇を取得した大企業の社員のうち、5年以内に再発して休暇を再取得した人は47.1%
- 復職後1年以内の休暇再取得割合は28.3%、2年以内で37.7%
引用:厚生労働省
仕事が原因でウツ病になった場合は、担当替えを行ったりして、できるだけ自分のレベルに合った仕事に従事することが大切です。
また、人間関係が原因の場合は配置転換が有効です。
私が人事在職中に、ウツ病になった社員が復帰後に担当替えや配置転換で成功した事例を数多く見ています。
現職復帰が基本ですが、ウツ病になった原因が会社の場合は、職場復帰前に人事に担当替えや配置転換ができないかを相談してみて下さい。
それでも希望が叶えられそうにない場合は、ウツ病の再発を回避するために『転職』をおススメします。
うつ病の20代が転職する方法

この章ではウツ病の20代が転職する方法について解説していきます。
まず転職するのであれば、会社を退職せずに休職中のまま転職活動を行って下さい。
理由は大きく2つあります。
それは会社を退職して転職活動を行うと、
・精神的・経済的に追い詰められるから
・転職先の企業に足元を見られるから
私自身も上記の理由から休職しながら転職活動を行いました。
会社に所属しながら転職活動を行うと、心理的に余裕がある状態で採用選考に臨めますので成功確率が上がります。
なので、現職を退職せずに転職活動を行うことが大切です。
尚、既に退職している人も次の方法で転職可能なので、安心して下さいね。
では、ウツ病の人が転職活動を行うにあたり、実際にどのように進めていけばいいのかを解説していきます。
オープン就労か? クローズ就労か?
ウツ病の人が転職活動を行う際に2つの活動形態があります。
「オープン就労」と「クローズ就労」です。
どちらの形態で転職活動を行うかを、まずは決める必要があります。
「オープン就労」のメリット・デメリットはコチラです。
メリット | ・嘘や隠しがないので精神的に楽。 ・通院や体調に配慮してもらいやすい。 →働きやすい環境が配慮されるため、 退職リスクが下がる。 |
デメリット | ・企業選びや求人の選択肢が少ない。 ・中には理解がない人もいるため、 働きにくさを感じることがある。 →転職前後に難航する可能性がある。 |
「クローズ就労」のメリット・デメリットはコチラです。
メリット | ・企業選びや業種・職種に制限がないため、 就職しやすい。 ・ウツ病の人という目で見られにくい。 |
デメリット | ・心理状態に配慮がなされないため、 仕事がシンドくなるケースがある。 ・ウツ病がバレるのではないかと不安になる。 →ストレスや不安がウツ病再発・悪化の引き金に なる可能性がある。 |
オープン就労での転職活動の進め方
私が今、ウツ病で転職活動を行うのであれば、オープン就労を選びます。
理由は大きく3つです。
①障害者雇用促進法などの法改正で企業側が障害者雇用に前向きになっていること
➁企業側もウツ病をはじめとする精神疾患への理解が進んでいること
③障害者に特化した転職エージェントや就労支援センターなど、ウツ病の人が転職しやすいサービスが整備されていること
オープン就労での転職活動のやり方は過去記事で詳説していますので、参考にして下さいね。
クローズ就労での転職活動の進め方
次にクローズ就労での転職活動の方法を解説します。
「クローズ就労」と言いますが、要は一般の転職活動と同じです。
実は人事内部にいたので分かるのですが、オープン就労で採用された障害者は勤務に一定の制約があるため、チャレンジングな仕事を任せることができません。
なので、昇進や昇給といった処遇で際立った成績は取れないのが実態です。
特に20代であれば、

ウツ病になっても将来エリートとして活躍したい。まだ、あきらめたくない。
という欲望もあると思いますので、そんな方はオープン就労のデメリットを十分に理解した上で、クローズ就労の道を選んでもいいと思います。
まずは動いてみないと分からないことが多いと思います。
動いてみて、ダメだったら「オープン就労」に切り替えるといった柔軟性をもって転職活動を行うのもアリだと思います。
20代であれば、まだ取り返しが付きます。
クローズ就労は一般の転職と同じなので、活動形態は大きく3つですね。
①ハローワークに登録して転職活動を行う。
②転職サイトに登録して転職活動を行う。
③転職エージェントに登録して転職活動を行う。
①のハローワークについては、地元の求人が多く、大企業の求人や優良案件はほぼありません。
人事から見ると、ハローワーク経由だと優秀な人材は採用できないという固定概念があるからです。
(私自身も社会人採用でハローワークを使った経験は1度もありません。)
ハローワークでの転職活動の進め方についてはコチラの記事が参考になります。
②の転職サイトや、③の転職エージェントは、大企業をはじめ優良案件が多いですね。
転職エージェントは、求人を閲覧できるだけの転職サイトと異なり、 業界職種に精通したキャリアアドバイザーからの転職活動アドバイスや転職ノウハウなどの情報提供を受けられるサービスです。
なので、転職エージェントを利用しての活動がおすすめです。
私自身も転職エージェントを利用して転職を行いました。
担当カウンセラーが丁寧に希望を聞いてくれますし、相談にも乗ってくれます。
当時ウツ病で転職活動を行っていた私にとっては心強い存在でした。
その中でも20代に特化したおススメの転職エージェントがありますので、これから紹介しますね。
ちなみに転職サイトはリクナビNEXT、doda、エン転職の3社を押さえておけば大丈夫です。
おすすめの転職エージェント
おすすめの転職エージェント1社目は、
マイナビエージェント
です。

マイナビはご存知の方が多いと思いますが、優良企業の求人が豊富で、20~30代の転職サポートに強く、人事・採用担当との太いパイプを持っている点がおすすめポイントですね。
(逆に40~50代にはおススメできないです💦)
応募書類の準備から面接対策まで、親身な転職サポートを行ってくれます。
日本最大級の転職エージェントに優良案件が集まるようになっているので、特に20代に強いマイナビだけは基本的に押さえておきたいですね。
▶ マイナビ・エージェント公式サイト
私がおすすめする2社目の転職エージェントは、20代に特化した転職エージェントの
ウズキャリ
ですね。

ウズキャリのおすすめポイントは下記の5つです。
① 20代に特化した転職エージェントであること
② 29歳までの既卒・第二新卒・フリーター・ニートの内定率83%以上
③ 選考企業毎にカスタマイズされた面接対策を無制限に実施
➃ ウズキャリから入社した人の定着率は93%以上と非常に高いこと
➄ 日本で唯一キャリアカウンセラーの9割が元既卒・第2新卒であること
特筆すべきは、キャリアカウンセラーの9割が元既卒・第2新卒であり、親身になってカウンセリングを行ってくれる点だと思います。
特にウツ病の場合は精神的に敏感になっていますので、やんわりと温かく相談に乗ってくれる相談相手がいると心強いですね。
私自身、ツイッターでウズキャリの役員の方と繋がっていますが、とても謙虚で優しくて頼りになる方です。
そういう人が役員である会社だと安心して、転職活動に臨めると思います。おススメです。
▶ウズキャリ公式サイト
うつ病20代の転職以外の選択肢
次に正規の転職以外の選択肢もお示ししたいと思います。
それは、
この3つの選択肢です。1つずつ解説します。
就労支援センターを経て転職する

「働きたいけど、就職活動がなかなかうまく進まない・・・」
「働きたいけど、離職期間が長くて自信が持てない・・・」
という方は障害者就労移行支援センターで1クッション挟んで転職することをおススメします。
・就労希望や障害状況等をヒアリングし、職業適性を把握するために企業や施設での体験実習を提案
・就労コーディネーターによる就労に向けた支援サービスの方向性確認と支援計画の作成
・ハローワークへの同行や求人情報誌等を参考にした仕事探しのサポート
・就職後の必要に応じた職場訪問や定着に向けた支援
公的な就労支援センターは各市町村区にありますので、あなたの現住所の市町村区にご確認下さい。
また、民間の就労移行サービスもあります。おすすめは、
障がいのある方への就労移行支援【パーソルチャレンジ・ミラトレ】
です。

おすすめの理由は、障害のある社員300人超が活躍してるパーソルチャレンジの特例子会社だからです。
つまり、障害者に寄り添った最適な支援を行えるのが魅力です。
・1人ひとりに最適な支援計画
・高い実績「就職率98%」、「職場定着率80%」
・障害者雇用から培った就労継続ノウハウを活かしたトレーニングプログラム
尚、一般就労を目指す18歳以上から65歳未満の人で、障害を持ち就職、長期定着に不安な方は申込可能です。(ただし、現職中の人は利用不可)
▶ パーソルチャレンジ・ミラトレ公式ページ
フリーランスになる
20代のもう1つの働き方として、フリーランスを選択するのもアリだと思います。
企業側も新入社員を1から育成するような体力がなくなり、最近は即戦力採用(=キャリア採用)に軸足を動かしています。
そんな中で、スキルのあるフリーランスを使ってプロジェクトを進めるスタイルが今後トレンドになります。
20代でスキルを積み上げておけば、企業側からの引き合いがあまたになりますので、これからの時代にマッチした1つの働き方です。
特に在宅ワーク、パソコン1台で仕事が完結する点は、ウツ病との相性がいいと思います。
フリーランスのメリット・デメリットは下記のとおりです。
フリーランスは自由に自分のペースで仕事が進められて、煩わしい人間関係も回避できる反面、安定性に欠け、すべて自己責任で完結させる生活スタイルになります。
フリーランスという形態が合うか合わないかは人それぞれなので、検討の余地がありますね。
フリーランスの場合、まずは実績を積み上げることが大切です。
最初は単価が低いですが、実績があると単価交渉がしやすく同じ仕事量でも収入が変わります。
最初はクラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトで仕事を取ってくるのがいいと思います。
特に、動画編集やWebデザイン、プログラミング、Webライターなどの仕事は今後も需要が伸び続けますのでおススメです。
その中でも、私がおすすめするのは、業界トップクラスの登録社数14万社を誇るクラウドワークスのフリーランス求人サービス【クラウドテック】です。

フリーランス求人のクラウドテックなら、報酬額や勤務地、職種やスキルなど、ワーカーの希望を専属キャリアサポーターが伺い、最適なお仕事を提案してくれます。(=自分で探す必要なし)
在宅ワークで高年収を稼ぐフリーランスを目指したい人は、ぜひ登録してみて下さい。
▶ クラウドテック公式ページ
非正規社員で働く
もう1つの選択が派遣社員やパートなど期間を限定した雇用、いわゆる非正規社員として働くという道です。
ただ、私はこの非正規社員として働くことはおすすめしません。
なぜなら、メリットとデメリットを比較衡量した場合に圧倒的にデメリットのほうが大きいからです。
まだ若い20代であれば、正規社員として雇用されるほうが長期的に考えてメリットがあり過ぎるからです。
メリット | ・採用されやすい ・比較的業務範囲が狭く、スキルを求められない定型作業ため、ウツ病の人の就労入り口として入りやすい |
デメリット | ・会社の経営が悪化した場合にすぐにリストラされ やすい ・いくら頑張っても、スキルが蓄積されない ・年収が低いため、貯蓄や投資にまわせない |
まとめ
今回、ウツ病になった20代がどのように社会復帰を図ったらいいのかを解説してきました。
加えて、現職復帰、転職、フリーランス、障害者就労支援センター経由の就職など、色々な形態のメリット・デメリットもお伝えしました。
まだまだ20代は可能性ありますし、色々なスキルや経験を積めるチャンスがありますし、やり直しもできます。
ウツ病になっても、全然焦ることはないし、また1から出直せば必ず未来が開けます。
また、ウツ病雇用に対する法的な整備も進んでいますし、就労支援に向けた公的・民間サービスも充実しています。
1度で理解できない場合は、本記事を何度も読み直して、あなたの未来のお役に立てれば幸甚です。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
Bookマン
改めて今回ご紹介した
サービス機関をご紹介
【転職エージェント】
▷ マイナビエージェント https://mynavi-agent.jp/
▷ ウズキャリ第2新卒 https://daini2.co.jp/
【障害者就労支援センター】
▷ パーソルチャレンジ・ミラトレ公式ページ
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