【元人事が解説】第二新卒の転職が怖いの真相と転職成功の極意

転職で悩んでいるA君
転職で悩んでいるA君

まだ入社して3年も経ってないけど転職したい。

第二新卒の転職は怖いという話も聞くけど実際のところどうなの?

こんな疑問にお答えします。

✔ 本記事の内容

・第二新卒の転職が怖いの真相

・企業が第二新卒を積極採用する理由

・第二新卒の賢い転職の仕方

✔ 本記事の信頼性

✓ 大手メーカーで人事歴21年

✓ 29歳で転職経験あり

✓人事室長として社会人採用の合否を決定

本記事を書いている私は大手メーカーで人事歴21年。29歳でUターン就職により転職を経験しています。転職先では人事室長として、社会人採用の合否を決定しています。

就活に関しては、Amazon kinleで書籍多数、UdemyやNoteでコンテンツを公開。

新卒入社3年以内の転職、つまり第二新卒の転職では、

「ブラック企業に転職する羽目になるのでは?」

「面接で退職理由を聞かれ圧迫されるのでは?」

「正社員の身分がなくなり、待遇が不利になるのでは?」

といった憶測や怖い情報が流れています。

結論から言うと、

1人で転職活動を行うとリスクが高いが、転職エージェントなどを上手く利用するとかなり安全です。

今回、私の転職した経験値と実際に人事として社会人採用を行ったキャリアに基づき、第二新卒の転職は本当に怖いのかの真相や転職を上手く行うやり方を深掘り解説します。

尚、過去記事で第ニ新卒に強いおすすめの転職エージェントや転職サイトを紹介していますので、併せてお読みください。

第二新卒の転職は本当に怖いの?

第二新卒の転職は本当に怖いの?

本章では第二新卒の転職が本当に怖いのか、その真相に迫ります。

第二新卒の転職は上手に転職活動すれば、まったく怖くないので安心して下さい。

第二新卒の転職の怖さは、転職前、転職活動中、転職後のフェーズによって異なりますので、段階ごとに解説していきます。

転職前の怖いの真相

まず転職前の怖さから見てみると、

転職で悩んでいるA君
転職で悩んでいるA君

社会人1~2年目の転職って難しいんじゃないの?

転職で悩んでいるBさん
転職で悩んでいるBさん

企業から我慢が足りないと思われるんじゃないの?

といった恐怖があると思います。

その怖さを払拭するためには企業側の意識を把握することが大切です。

興味深いデータとして、リクルートキャリアが実施した若手の中途採用・転職意識の動向を見てみましょう。

第二新卒である20代前半の転職者決定者数の増加率は、近年右肩上がりで2009年度~2013年度の平均人数を1としたときに、2018年度は3.82倍に上り、今後も上昇傾向にあることがうかがえます。

要は第二新卒採用の需要があり、企業は採用に前向きで、今後もこの傾向は続くと言えます。

転職を悩んでいるA君
転職を悩んでいるA君

でも、なんで第二新卒採用にそんな需要があるんですか?

Bookマン
Bookマン

気になりますよね。

第二新卒プレミアムについては、その理由を次の章で解説していますので、そちらをお読み下さい。

次のデータは企業側の採用の質的変化を表すデータです。

社会人1年未満(20代前半)の採用を行った企業が全体の8割にのぼるという興味深いデータです。

これらのデータを見ても、第二新卒での転職は難しいと思いますか?

答えは「NO」だと思います。

これらの採用動向の変化から、企業側の若手をめぐる中途採用戦略の質的な転換が見えてきました。

もはや「新卒入社後3年以内に辞める若手を企業は忍耐力が低いと敬遠する」「新卒はポテンシャル重視、中途は専門性重視」という通説はなくなっていると言えるでしょう。

人材獲得競争の激化、事業変革の加速。そうした背景の中で、企業は「前職の在籍年数、経験年数」といった従来の個人を見極める基準を見直していることがこのデータで推察できますね。

転職活動中の怖いの真相

転職活動中の恐怖は、

人事
人事

退職理由を教えて下さい。

転職理由を教えて下さい。

などを質問された場合に答えに詰まるという恐怖です。

「上司との相性が合わない」、「仕事がキツイ」、「劣悪な労働条件」などを退職理由として伝えてしまうと、人事からは

人事
人事

採用しても同じような理由で辞めるんじゃないかな。

と心証が悪くなって不合格になる可能性が高くなります。

また転職理由も「ただ今の会社が嫌だから」という逃げの転職理由では合格はおぼつきません。

退職理由の答え方についてもコツがありますので、後半でジックリ解説します。

転職後の怖いの真相

最後は転職後の恐怖です。

「転職したはいいが、そこがブラック企業だった。」

「若いからと体力仕事を任され、スキルが溜まらない。」

「定着が難しい仕事に回され使い捨てにされる。」

「給与などの労働条件が転職時の説明と異なる。」

などの現職よりも水準が劣化することへの恐怖があると思います。

この恐怖を事前に払拭する方法は大きく2つです。

・口コミサイトを利用する。

・ブラック企業を排除した転職エージェントに紹介してもらう。

・口コミサイトを利用する

転職会議OpenWorkなどの企業口コミサイトを事前にチェックしておくことでブラック企業に目星を付けることは可能です。

ただ、企業名を検索する前に念頭に置いておくべきことがあります。

それは、口コミサイトは多くの場合、マイナスイメージの評判が多く集まります。

当然ながら、口コミサイトを利用する人は今の会社に不満を持っていて、このような口コミサイトに書くためです。

なので、口コミサイトの情報は参考にしつつも、実際の面接対応や職場の雰囲気でブラックかどうかを自分で見極めることが肝要です。

私が転職活動を行う際も面接前に職場に笑顔があるか、コミュニケーションを行っているかなどの雰囲気を確認していました。

職場の雰囲気を確認するだけで、ブラックかどうか、自分と合う雰囲気なのかを結構感じ取れるものなので、ぜひチェックしてみて下さい。

・ブラック企業を排除した転職エージェントに紹介してもらう

転職で1番リスクが高いのは、自分で調べて独自で選考を受けるパターンです。

特に転職の場合は、転職ノウハウや転職の求人を幅広く保有している転職エージェントに紹介してもらい選択の幅を広く持っておくことが大切です。

特に『第二新卒エージェントneo』や『ウズキャリ』などの第二新卒に特化したエージェントでは、下記のような基準でブラック企業を予め排除して紹介してくれます。

ブラック企業の判断基準とは?
  • 社会保険に加入しているか
  • 適切な労働時間か・残業時間が慢性的に長くないか
  • ハラスメントはないか
  • 離職率(とくに若手社員)は高くないか
  • 離職率が高い特定の業態・職種ではないか
  • 若手が成長できる環境は整っているか
  • 求人情報との差異はないか
併せて読みたい

第二新卒におすすめの転職エージェントやサイトについては過去記事の【第二新卒・20代におすすめの転職エージェントと転職サイト】で詳しく解説しています。

以上のように第二新卒の転職は決して怖いものではないので、安心して下さい。

では、なぜ「第二新卒」にそれだけの需要があるのかを次のチャプターで解説します。

企業が第二新卒を積極採用する理由

企業が第二新卒を積極採用する理由

近年、企業が第二新卒を積極的に採用するようになった背景は、人材獲得競争の激化や人件費や経費などのコストを圧縮するといった観点から需要が高まっているからです。

具体的には以下のとおりです。

第二新卒の需要が高まっている理由
  • 教育コストがかからない
  • まだ考えがフラットなので自社の色に染めやすい
  • 若いので、まだ将来性や伸びしろがある
  • 挫折経験があるので成長意欲が高い

1つずつ具体的に見ていきましょう。

教育コストがかからない

第二新卒プレミアの最大の理由は、一定のビジネススキルや社会人マナーが身についているからです。

いま、企業はイチから新人を教育・育成していく余裕がないために、すでに出来上がっている即戦力や一定のスキルを保有していて手間暇のかからない人材を欲しがっています。

最近のフリーランス需要が伸びたり、雇用せずに業務委託を行うなどの動きが活発化している背景も同じ理由です。

まだ考え方がフラットなので自社の色に染めやすい

企業の組織は新しい血が入ることにより、秩序を乱されたり、雰囲気を悪化することに極度の嫌悪感を抱きます。

要は、前職の会社風土や文化を持ち込まれたくないのです。

その点、第二新卒であれば、そこまで固定観念を持っていないので、自社の色に染めやすいといった感覚があります。

これが第二新卒プレミアの第2の理由です。

若いので、まだ将来性や伸びしろがある

第二新卒プレミアの3番目の理由は、まだ若いので取れ高がある点です。

また、人件費も低く抑えれるので企業側からみるとコスパがいいことが挙げられます。

若いので馬力があるますし、チャレンジ精神も旺盛なので新たな環境変化に対して適応しやすいですね。

逆に固定観念がすでに固まって柔軟性に欠ける、新しいことにチャレンジするエネルギーもあまりない40代や50代は高度な専門性がない限り、使いにくいのが企業側のホンネです。

なので、20代前半という若さだけで、第二新卒にまだプレミアが十分にあります。

挫折経験があるので成長意欲が高い

最後の理由は、第二新卒は1度目の就職で失敗しているので、「次は必ず成功させてやる。」といった成長意欲が高い人材が多いという理由です。

最初の就職で成功した新入社員はその恩恵が当たり前すぎて、成長意欲が浅い場合があります。

今の若手にとって「終身雇用」という言葉は死語ですが、それに代わって老後の2,000万円問題や年金があてにならない事情から「終身成長」を求める年代であり、成長後の会社への貢献度が見込めます。

先ほどの入社1年未満の新人を採用する会社が8割に至る理由も納得できますね。

第二新卒が転職しやすい背景は理解できたと思いますので、次は実際に転職活動を行うにあたり、どのように進めるのが成功しやすいのかを解説していきます。

第二新卒の賢い転職のやり方

第二新卒の賢い転職のやり方

このチャプターでは第二新卒が賢く転職する方法について説明します。

転職活動を独自で行うのは情報が少なすぎて、ノウハウも足りないので失敗する確率が上がります。

それよりも、無料で利用できる転職エージェントや転職サイトを使うほうがコスパが良すぎます。

その中でも転職サイトの強みと転職エージェントの長所をミックスして転職活動を行うのが最強です。

具体的なステップは下記のとおりです。

【ステップ1】転職サイトに登録する

【ステップ2】転職エージェントに登録する

【ステップ3】転職サイトの中から希望の求人案件を探す

【ステップ4】上記の求人案件を転職エージェントから推薦してもらう

少し解説を加えます。

転職サイトの強みは広い選択肢の中から自分が希望する求人を見つけられるという「攻めの活動」ができる点です。

転職エージェントは、キャリアカウンセラーのさじ加減で求人の紹介されますので、「待ちの活動」と言えます。

一方で、転職エージェントの長所は企業側へのプッシュ力です。

なので、この長所を組み合わせるとパワーアップするので、転職が成功しやすくなります。

この方法で、中小企業から大企業に転職できたり、前職より年収が上がったなどの例も出ているようです。

私自身もこの方法を使って、人事という少ない求人案件の中から地元に本社のある企業へUターン就職を果たせ、本社人事として色んなキャリアを積めました。

おすすめな方法なので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

私が推薦する第二新卒向けの転職エージェントと転職サイトコチラです。

第二新卒が転職で失敗する理由

第二新卒が転職で失敗する理由

次に第二新卒が転職で失敗する理由を解説します。

不要な方はスキップして大丈夫です。

第二新卒が転職で失敗する理由は大きく5つあります。

第ニ新卒が転職で失敗する理由
  • 転職活動を独自で行ってしまう
  • 退職理由がネガティブ
  • 転職理由が不明確
  • 相手先企業のリサーチ不足
  • 面接前に現職を退職している

1つずつ具体的に解説します。

転職活動を独自で行ってしまう

先ほども伝えましたが、第二新卒の転職は新卒の就活とは少し毛色が違います。

新卒のような就活テクニックで通用する部分もあれば、社会人として見られるため、受け答えも少し工夫しなければいけない場面もあります。

たとえば、新卒の就活では「退職理由」は質問されませんよね。

実は人事が一番関心のある部分は「なぜ、その人が前職を辞めたいのか(辞めたのか)」なのです。

それを知ることで、当社で長く働けるか、当社の会社風土にマッチングするかなどを探っています。

また、「今持っているビジネススキルのレベル」も確認されます。

新卒の就活では企業がイチから育てる意識が強いので、そのようなレベル確認の質問はまずありません。

このように第二新卒の採用の世界観が新卒と異なるため、転職活動は決して1人で行わず、転職ノウハウや経験値を十分に保有している転職エージェントを活用することをおすすめします。

併せて読みたい

第二新卒におすすめの転職エージェントは過去記事で紹介していますので、参考にして下さい。

退職理由がネガティブ

「仕事が辛いから…」

「上司と相性が合わないから…」

「労働環境が劣悪だから…」

「プライベートの時間が持てないから…」

など、すべてがネガティブな退職理由にあたります。

転職の面接では必ず「退職理由」を質問されます。

その受け答えがネガティブだと、

人事
人事

そういうことなら、当社でも不満を持って辞める可能性が高いな。

と勘繰られ、不合格になる可能性が高くなります。

転職の場合、退職理由にネガティブな要素があることは人事は百も承知で、それをポジティブな受け答えにどう変換できるのかを聞きたいわけです。

少なくともネガティブなボヤキのような答えを望んでいません。

たとえば、

「今の会社では、あるスキルを高めることができません。御社にはそのスキルをレベルアップできる環境があります。したがって、今の会社を辞めて御社に入社したいのです。」

という内容であれば、前向きな回答になりますね。

嘘でもいいんで、そのような回答を目指して下さい。

転職理由が不明確

次に「転職理由」が不明確だと落とされます。

「辛い現状から逃げたいための受け皿」として転職先を考えているのなら、ポジティブな転職理由は思いつかないですよね。

転職理由は、

あなたの目標×その会社でなければいけない理由

を明確に答えて下さい。

あなたに将来的なある目標があって、それを叶えるのは転職先が適切だという答えがあれば、前向きな成長意欲やその会社の志望度の高さも同時に伝わりますね。

あなたのキャリア形成の目標が前提としてまずあって、その会社であれば、それが実現できるという転職理由がベストなので、ひねり出してみて下さい。

尚、転職理由がわからない人は過去記事の志望動機が書けない就活生のための簡単3ステップ書き方【例文あり】が参考になります。

相手先企業のリサーチ不足

面接を受ける会社のリサーチ不足というのは、面接していてすぐに分かります。

リサーチ不足=志望度の低さを露呈してしまいますので、不合格になる確率が高まります。

逆にリサーチを十分に行っておくと、大概の質問には答えられますし、相手の欲求や恐怖も把握できていますので、どう答えたら相手に刺さるかも感覚的に分かりますね。

過去記事の【企業研究シート付き(例文あり)】最短最速の企業研究のやり方でリサーチ方法を解説していますので、参考にしてみて下さい。

面接前に現職を退職している

面接前に現職を退職すると、面接官に足元も見られるため立場が不利になります。

転職前に退職していると、

人事
人事

よっぽど、何かあるんだろうな。

人事
人事

転職する前に退職するなんてリスクが高すぎるわ。

仕事もそんな感じで進める思考の持ち主かしら。

と感じ取られ、退職理由を突っ込んで聞かれたり、魅力が薄れたりします。

逆に現職のまま面接に臨むと、

人事
人事

どうにかしてウチに…

といった「人のものを欲しがる」人間の本能にスイッチが入りますので、それだけで形成が変わってきます。

現職プレミアというものが確かにあり、私自身面接官を行った経験から、退職している人よりも現職の方がどうしても魅力的に感じました。

つらいかもしれませんが、転職後の年収も左右してきますので、そこは踏ん張って会社を退職せずに転職活動を行って下さい。

まとめ

今回の記事では「第二新卒の転職は本当に怖いのか?」という情報にスポットを当て、転職の経験値と人事のキャリアの視点で解説してきました。

転職エージェントや転職サイトを上手く活用すると全く怖くありませんし、逆に第二新卒プレミアムを使えば、前職よりも待遇がアップする可能性もあります。

もし、「今の会社では将来的な希望が持てない」、「こんな会社で定年まで働くのだろうか?」と紋々と無駄な時間を過ごすぐらいなら、サッサと転職活動を行うことが精神衛生的にも健全です。

第二新卒プレミアは入社後3年という制限がありますが、まだやり直しがきく世代なので、現状に不満があるのであれば、有利な立場を使って違う世界を見てみましょう!

この記事があなたの未来の成功につながりますように。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

Bookマン

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